施設園芸用環境測定機器の選び方

近年、一般に広く普及しつつあるスマート農業。その出発点となるのが環境の見える化である。ここでは施設園芸用環境測定機器=センサー類の選び方について説明して行こう。

ハウス内環境を見える化することが、スマート農業の出発点だ。自身のハウス内環境を把握し初めて、カーテンや天窓、暖房機やCO2の温度を操作することで、温度や湿度、それに日射量、CO2濃度などを植物にとって最適な状態に合わせて行くことが可能になる。環境を知ることの大切さは地下部=土壌においても同様だ。

ハウス内環境を見える化するために用いるのが環境測定機器だ。ハウス内の適した場所に環境測定機器を設置することで、先に挙げた各種データを取得できる。このデータを参考にして環境を整えるのだから、勘や経験を頼る必要がなくなる。データを蓄積して行くことで、過去の自分との比較や、他者と比較することも可能となる。

一方で、環境測定機器が普及するにつれて、正しいデータ取得が困難な製品等が散見されるようになってきている。本稿を参考にして、間違いのない環境測定機器選びをして欲しい。


1.温度湿度を正しく測定できるか?
環境測定機器が取得するデータの基本中の基本が温度と湿度だが、ここに思わぬ落とし穴が存在する。実は市販品のなかには、通風が不十分だったり、日除けを装備していない環境測定機器が存在している。それでは日射によりセンサー自体の温度が上がってしまい、正しい温度・湿度のデータを取得できない。環境測定機器の通風機能は充分か、また日除けを装備しているかを必ず確認するべきだ。


2.回線は4Gを選ぶべし!
現在は問題なく使えている3Gだが、早い通信事業社では2022年にはサービスが停止されることをご存知だろうか? 再来年に使えなくなってしまう環境測定機器に投資するのは考えものだ。必ず4G回線を使用した環境測定機器を選んで欲しい。


3.土壌センサ、水分センサについて
地下部の環境測定機器=土壌センサー・水分センサーは、地表から15cmまでを計測できる製品を選んで欲しい。地表から15cmというのは、土壌診断におけるサンプル採取法として推奨された値である。正しいセンサーを選んだうえで、設置方法にも配慮が必要である。

環境制御機器 製品一覧

ビニールハウス内環境測定システム:測定ノード

温度、湿度、CO2濃度、飽差などを測定し、測定データは自動でクラウドにアップされ、お手元のスマホやPCからいつでもどこでもデータを確認できます。

環境制御盤 ウルトラエースシリーズ

温度や湿度といったハウス内のデータを把握し、制御できるグリーンハウス用制御盤。スマホなどを使って、遠隔地からも操作可能。

ビニールハウス内環境測定システム:制御ノード/換気制御ノード

制御ノードは暖房機、CO2発生器、灌水システムなど、換気制御ノードはカーテン、換気システムなどを自動制御します。

株式会社ティンバーテック

IoT・クラウド対応!ハウス環境計測器を展示中



ハウス内環境を見える化してくれる環境測定機器だが、普及するにつれて、正しいデータを取得するのが困難な製品も市場に散見されるようになっている。本記事を参考にして、正しいデータを取得できる環境測定機器を選んで欲しい。